時景の中へ.

中へ先へ進む.

海部

出張で,この町へ.

本の著者の岡先生や海部町のみなさんの話をお聞きする中で,町が培ってきた歴史や空間,人々の暮らしが,現在の人々の考え方にまで及んでおり,実際に自殺予防という形で数値としてまで現れてきていることを実感でき,驚き,また大変勉強になりました.

修士時代は愛媛や高知の町や村の人たちと関わる機会をいただき,都市や土木という分野から地域の資源を生かす・起こすということを考え,町や空間の中の歴史や風景遺産といった視点がほとんどでしたが,その中の人々の関わりやコミュニケーションに特徴があるということに考えが及んだことはなかったように思います.もちろん,町の中で,こんな面白い人がいて,とか,こんなこと知っている人がいてといったことを大切に感じていましたが,それは,どんな場所でもそれぞれ色んな人がいるという考えで,面白い人を見つけようという視点だったと思います.今回感じたのは,そうではなく,町として,コミュニケーションに関する文化が違う,それが町全体の魅力になっているということでした(もちろん,海部にも色んな人がいます).

また,もうひとつ勉強になったこととしては,地域の保健師さんが多くのことを知っていて,町の様子をよく見ているということです.これは完全に僕の勉強不足だったわけですが,この点も大変勉強になりました.

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漁師町らしく,塀もなく,密集した空間.(隣のテレビの音も聞こえるような)この近さが親しさ,コミュニケーションの頻度の源泉.

日常のコミュニケーションの場としての共同洗濯場.

とれた魚やおかずを町の中で分けたり,そのための放送もあるそう.


徳島の南側に行ったのは今回が初めてでした.サーフィンの聖地にもなっているとか.


津波の歴史もあります.