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ミシガン周りのCOVID-19の状況1

3/11朝についに州内でCOVID-19の陽性患者さんが出て,州で非常事態宣言が出ました (News). 二人ともアナーバー市に隣接する郡に住まいの方でした. ニュースでは,"We are Michiganders. We are tough. We will get through this. Until then make sure you and your families will take the necessary steps to stay safe,"という言葉に精神論を感じましたが,,

 

3/11の午後3時40分には,大学の授業の全オンライン化のアナウンスが流れました(Link(時系列で更新されます)).とりあえず,今週は授業はなし,来週からオンライン授業のみ,100人以上の集会はなし,海外渡航は最大限とりやめ,国内旅行も出来る限り自粛,というannouncementでした.期間は5週間で,春学期が終わる4/21までです.

 

すこぶる判断が早いですが,3/9にはカリフォルニアのStanford Universityでもオンライン化になっていて(News),3/10にはHarvardも休校・オンライン移行を発表していて(どちらの大学もスタッフが陽性),想定・準備をしていたのでしょう.もちろん,各国の情報を見ていますし,Health care関係の研究者も多いので,情報は豊富にあったのでしょうか.

 

早めの対応の根拠となった考え方は,こちらのようです.flattening the curveということで,医療崩壊が起きないように,できる限りピークを遅め,感染者数の最大数の山を低めることが大事というアプローチです. 同時に,Howard Markel, M.D., Ph.D.の"An outbreak anywhere can go everywhere. We all need to pitch in to try to prevent cases both within ourselves and in our communities."という言葉を出して,協調の精神を説いています.ちなみに,It’s called “flattening the curve,” a term that public health officials use all the time but that many Americans just heard for the first time this week.ということで,専門用語をわかりやすく浸透させつつ,説明をきちんとしているという取り組みと言えます.アナーバー市の公共施設の案内でも,できる限り感染速度を緩めるために~~するということをアナウンスしているそうです.学術知識の一般社会へのリーチをしっかりと行っているという点でも,非常に勉強になります. また,早目の対応となって理由として,大学の授業のオンライン化の準備が既に整っているということもあると思います(これは,またまとめます).

 

そうこうしているうちに,3/12の夜には市内のPublic school(※どうやらうミシガン州内の全小学校が対象)の3週間の学校閉鎖がアナウンスされました(News).とりあえず,明日の午前中は登校し,休みに備えて,遠隔教育へのアクセス可能かの確認などを行うようです.必要な子供たちへは,food, electronic devices and wifi servicesを提供できるように計画中ということです.学校として,教育と昼間の最低限の食事を担っているという意識の下で動いているようですね.
 (3/20 追加: Summer Food Service Program (MAP)も公開)

 

オランダは,「小学校、中学・高校、専門学校、チャイルドケアは、引き続きオープンする。そこでは、ほとんど感染がなく、環境は国際的ではない。さらに、子供や若者は、ハイリスクグループではない。加えて、これらの教育機関を閉鎖した場合に親が仕事を休まざるを得なくなり、自宅待機できない職種に多大な影響をもたらすため、その社会的な結果は、重大であり、かつ、蔓延防止にほとんど貢献しない。ただし,風邪症状を持つ子供たち及び教師は,自宅待機すべきである。(在オランダ日本国大使館より)」という対応のようです.比較すると,アナーバーは絶対に感染速度を遅らせるという意思を感じます.もちろん,リモート勤務の設備の違い等もあるとは思います.アナーバーの子供はわりと国際的な環境に置かれていますし.